放送大学の試験が終わった。蒜山にでも行こうかと思ったが、少し寝坊をしてしまったので、久しぶりに新見に行く。今日の主目的はリフレッシュなので、のんびりといくつかのポイントを流すことにする。
井倉踏切を渡ると草間台地へ登る坂道だ。いつもここに来ると、ラジオもカーステレオも止めて、車の窓を開けて走る。この空気感を体で感じるためだ。さすがに暑いかなと思ったが、いつものように爽快感が体を包む。
道順に沿ってポイントを回る。端境期で蝶は少ないが、森の中を歩いているだけで気持ちがいい。
▲ゴイシシジミ(PENTAX・K20D+SIGMA105mmMACRO) 種松山にもいるのだが、今年初見。何度見ても可愛い。
▲ヒメキマダラセセリ(PENTAX・K20D+SIGMA105mmMACRO) スジグロ、スジグロと思っていると、全てそのように見えてくるが、ヒメキマなんだろうな(笑)。
ポイントをいくつか流していたら、いい時間になった。いつものように絹糸の滝のコンビニで買ったおにぎりを木陰で食べる。通り抜ける風が心地よい。好きなことをして汗をかいた後で食べるおにぎりは本当においしい。思わす「旨ぇ~」と声が出た。
昼食後に訪れたのは一昨年のちょうど今ころ、ウスイロヒョウモンモドキを探していて迷い込んだ場所(ブログを書いていると、こういうことがすぐ分かる)。この時期にウラナミアカシジミがいたので、ひょっとしてと思って行って見ることにした。うろ覚えの道を進んでいたら、「ここ、ここ」と思える場所に着いた。道路脇の草むらに車を止めて、探索を開始する。
林道を歩いていると、遠くに蝶の集団吸水らしきものが見える。双眼鏡で確認すると、まさに蝶の集団吸水だ。写真やテレビでは何度か見たことがあるが、実際に見るのは初めてだ。高揚感が体を包む。この感じがたまらない。 水が染み出している林道にかまわず、ふさり込んで匍匐前進。クライマーズハイならぬインセクターズハイとでもいう状態なんだろう。夢中でシャッターを切る。
▲林道で集団吸水する蝶たち。(RICOH・R8) 本日最高のお気に入り。いつまでも記憶に残る一枚になると思う。
集団吸水している所をそっと通り過ぎて歩いていると今度はミヤマカラスアゲハが吸水している。こちらも水が染み出している林道にかまわず、ふさり込んで夢中でシャッターを切った。
▲ミヤマカラスアゲハ(私的新種)(PENTAX・K20D+SIGMA105mmMACRO) ナミカラス?と極めて紛らわしいので、今ひとつ自信がないのだが、とりあえず、ということで。
快感が頂点に達した後の心地よい空虚感のようなものを感じながら引き返していたら、ぽろり、ぽろりとではあるが、写欲をわかせる蝶が飛び出す。立ち止まるとせせらぎの音とヒグラシの鳴き声。本当にいいポイントである。
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ヤマキマダラヒカゲ サトキマダラヒカゲ(PENTAX・K20D+SIGMA105mmMACRO) 写している時は綺麗なサトキと思っていたのだが、帰ってPCで確認するとヤマキだった。酷似しているがどことなくヤマキの方が綺麗である(08.08.12追記:よく調べたらやはりサトキだった(笑))。
▲コジャノメ(PENTAX・K20D+SIGMA105mmMACRO) 特に珍しい蝶ではないのだが、なぜかRyochanはこの蝶が好きだ。
多くを期待せず、リフレッシュのつもりで行ったのだが、予想外の大成果。心身ともに洗われた。蝶を求めての山歩きは本当に楽しいものだ。